中国において3部作合計2,100万部を売り上げた驚異のベストセラー、劉慈欣の『三体』(さんたい・The Three-Body Problem)の日本語版が2019年7月4日に発売されました!
あらすじ
「ヒューゴー賞長編小説部門」受賞。極秘軍事計画により、異星人と接触するために宇宙に信号が送られる。滅亡寸前の異星人文明がその信号を受信し、地球侵略を企てる。
地球ではいくつかの組織が生まれ、あるものは優れた生命体を受け入れて堕落した世界を乗っ取らせようと計画し、またあるものは侵略者と戦おうとする(Amazonより)。
作家:劉慈欣(リュウ・ジキン)とは
1963年6月23日北京生まれ、華北水利水電大学卒業後、山西省の娘子関発電所のエンジニアとして働きながら、13冊のSF小説を執筆する中国現代SF小説の第一人者です。
最近、中国のネット界隈では、「劉慈欣は発電所を監視する仕事中に執筆していたのではないか?けしからん奴だ!!」「今の発電所の発電力は当時の40〜50倍なので忙しくて執筆する暇もない!」などというネガティブなニュースもあり、有名人になると色々とやっかみがあって大変なのは日中変わらないですね。
オバマ前大統領も愛読
元々作家志望だったオバマ前大統領の本に対する情熱は人一倍強く、2017年に「ニューヨーク・タイムズ」書評主幹ミチコ・カクタニとの対談インタビューでは次のように答えています。
以下抜粋
あとは、なにも考えたくないときもあるよね(笑)。どこか別のところに行きたいからフィクションを読むこともあるんだ。
──たとえばどんな本を?
おもしろいんだよ。ぼーっとするためだけに読む本は、SFとかいろんなものが混ざってるんだ。三巻もののSF小説で、『三体』シリーズなんかもあったりしたね。
──ああ、劉慈欣ですね、ヒューゴー賞をとった。
あれははげしく独創的で、すごくおもしろかった。性格描写はそんなになくて、どちらかというと包括的だった。
──宇宙の運命についての話でしたね。
そう、視野がとても大きかった。だから読むのがとても楽しかった。だって、毎日の議会との問題がとても取るに足らないこと、心配するほどのことでもないように思えるんだから。なにせエイリアンが攻めてこようとしているんだよ(笑)。
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ザッカーバーグも絶賛
Facebookの生みの親、マーク・ザッカーバーグも「重めの本の合間の楽しい息抜きになる」と『三体』を絶賛しています。
ジェームズ・キャメロンも興味
2019年2月、映画「アリータ」の公開イベントで北京を訪問したジェームズ・キャメロンは、著者の劉慈欣と対談した際に、『三体』の映画化には大変興味があると発言しました。
劉慈欣作品の映画化
映画版「三体」
映画版『三体』は、2016年に冯绍峰、张静初、吴刚、唐嫣、杜淳、张翰らが出演で公開されていますが、残念ながら今のところ日本では未公開です。
流転の地球
短編SF小説『さまよえる地球(原題:流浪地球)』は、2019年に映画化され、日本では劇場未公開ですが『流転の地球』という表題でNetflixにて配信中です。
Crazy Alien
同時期に『疯狂的外星人(Crazy Alien)』というSFコメディーも映画化されていますが、こちらも今のところ日本では未公開です。
『三体』のアニメ化も決定
アニメ版『三体』は中国の大手動画共有サービス「bilibili」での公開が決定しているようです。
ついに『三体』日本語版が発売
いかがでしたか?
『三体』は、中国で社会現象になっただけでなく、海外の名だたる著名人たちも大絶賛する衝撃のSF作品なんです!
スケールが大きいのにリアリティーのある設定で、とにかく波乱万丈で奇抜なストーリーはとにかく面白い!
超おすすめ作品です!