「通訳って、結局、その人次第」
これは、長年中国ビジネスに携わる私の悩みでした。
中国ビジネスで、日本語⇄中国語の翻訳・通訳を業者に依頼することがあるんですが、相性の良い通訳者にめぐり合うのって本当に難しいんですよね。
私自身、日本人としてはある程度中国語ができるレベルなんですが、ビジネスで使うオフィシャルな中国語の文面については翻訳の専門業者に依頼しています。
ただ、同じ業者に依頼しても翻訳する中の人がコロコロ変わったり、依頼内容の専門性とのマッチングが良くなかったり、自分自身がある程度中国語を理解できるだけ余計に翻訳業者のアラが気になってしまいます。
そこで今回、テレビCMで知名度急上昇中のスキルマーケット「ココナラ」を使って自力で翻訳家を探して翻訳依頼をしてみました。
ココナラで検索すると、副業としての売り手側のレビューばかりで、利用者である買い手側のレビューが非常に少なかったので、是非参考にしてみてください。
こんな方におすすめ
- 通訳・翻訳者を探している
- 通訳・翻訳をコストダウンしたい
- ココナラ翻訳はビジネスで使える?
翻訳をココナラで依頼するメリット
私が感じた「ココナラ」を使って翻訳依頼をするメリットは大きく3つあります。
個人でも法人でも利用できる
仕事で利用する場合、まず、支払い方法や領収書などの発行ができるのか気になりました。
ビジネスアカウント(ココナラビジネス)で登録すれば、会社名で各種書類(見積書・発注書・納品書)を発行でき、1ヶ月分の利用金額を翌月以降にまとめて請求書払いすることも可能なので、支払い面の心配なく安心して使えるのはメリットです。
各分野に精通した翻訳家を探せる
どんなに語学検定試験の点数が高い翻訳家でも、分野によって得意不得意があるものです。例えば、最新テクノロジーは得意だけれど、小説文学は苦手など、クイズと同じで誰しも得意ジャンルがあるものです。
機械、化学、ヘルスケア、法務、芸能、スポーツ、デザイン、アートなど、各分野にはそれぞれ色々な業界用語や専門用語が使われているので、自分が依頼する内容を一番得意とする翻訳家を探すことができるのは大きなメリットと言えます。
スピード対応も可能
翻訳依頼する場合、一語一句丁寧にわかりやすく翻訳してほしい場面もあれば、概要を知りたいだけなのでとにかくスピード対応してほしいという場面もありますよね。
ココナラで探すと、24時間で対応しますという翻訳家もいれば、依頼後の返答が1時間以内という光速レスポンスの人もいるので、急ぎの翻訳案件がある場合には大変重宝しそうです。
ココナラで翻訳依頼できる言語は?
2022年4月時点で、翻訳依頼できる主要言語は10言語あります。
英語・中国語・韓国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語
その他、ロシア語・タガログ語・オランダ語・トルコ語・ジャワ語といったマイナー外国語や、古文・漢文の翻訳も出品されていました。
主要言語は翻訳サービス出品数や翻訳需要の変動によって変わると思われます
ココナラで翻訳依頼をする流れ
まず、依頼する前に、次の3つの点を明確にしておきましょう。
「予算・希望納期・翻訳依頼する原文の文字数」
自分の依頼内容に合う翻訳家を探す
ココナラのTOPページから
カテゴリから探す>ライティング・翻訳>翻訳を選択します
翻訳したい言語を選択します
用途が決まっている場合は用途を選択します
出品者が一覧で表示されるので、条件の合う出品者を探します
サービス内容のチェックポイント
基本的に、オンラインのみで完結するサービスなので、翻訳家のページに示されたサービス内容についてしっかり確認することが非常に大切です。
翻訳家の得意分野
まず翻訳家の得意分野は必ず確認しましょう。ビジネスメールの翻訳が得意か、学術論文翻訳が得意まのか、資料翻訳が得意なのかなど、出品者にも得手不得手があるので、よくチェックしましょう。
翻訳家のスペック
翻訳家の経歴を確認して、どんな資格や能力を持った人が翻訳作業をするのかも見ておきましょう。中国語の資格試験はいくつかありますが、私の場合、HSK6級を判断基準にしています。
また、出品者は日本語ネイティブの方だけではありません。日本に留学経験のある外国人出品者の場合は日本語能力試験N1が判断基準になるでしょう。
私の場合、日本語→中国語の場合は中国語ネイティブ、中国語→日本語の場合は日本語ネイティブの翻訳家を探すようにしています。
予算と納期
サービス内容に「文字単価」が表示されている場合は、依頼する原文の文字数から大体の予算感がわかると思います。また、「お届け日数」が表示されている場合は、大体の納期感もわかるので、自分の希望条件に合うか確認しておきましょう。
無料修正回数
翻訳が納品されてから何回まで無料で手直しを受けてくれるのか、事前にチェックしておきましょう。
出品者ランクと評価
出品者は、販売実績、購入者の満足度をココナラ独自の基準で評価した5つのランク「レギュラー」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」で格付けされているので参考にしましょう。
PRO認定制度
PRO認定制度は「品質」「納期」「情報管理」の主に3つの観点から、高い基準を満たした出品者が選考されています。また、出品者の「本人確認」および「機密保持契約」が締結されているので、ビジネスユースでも安心して依頼できます。
ネイティブチェック
日本語→外国語への翻訳の場合、ネイティブチェックがあるかどうかも念のため確認しておくと安心です。予算に余裕がある場合は、日本語原文の翻訳を日本人出品者に依頼したあと、ネイティブチェックだけ別の中国人出品者に依頼する方法もあります。
トークルームでやりとり
依頼してみたい翻訳家が決まったら「見積り・カスタマイズの相談」をしましょう。
ここから先はココナラへの「無料会員登録」が必要です
トークルームは完全非公開で自分と翻訳家の2人だけのやりとりになります。
トークルームでやりとりしていると、コメント文章の書き方や返信レスポンスの速さなどからも、なんとなくその翻訳家の人柄がわかるので、正式に発注しても安心かどうか判断する材料になると思います。
お互いの条件が折り合ったら、出品者である翻訳家から金額と納期が「提案」として提示されるので、最終確認後「提案を購入する」ボタンから購入手続きに進みましょう。
ココナラ翻訳依頼時の注意点
ココナラに限った話ではありませんが、外注翻訳を円滑に進めるための注意点を3つあげます。
翻訳後のイメージを伝える
翻訳を依頼する場合は、どのような翻訳原稿にしてほしいのか、正式に発注する前にできる限り具体的なイメージを伝えておきましょう。
翻訳家もプロ意識を持って出品している方がほとんどなので、翻訳が納品されてからイメージが違うなど、依頼者側の考えが二転三転しては非常に失礼です。
ターゲットを明確に伝える
翻訳した文章を誰が読むのか伝えることが大切です。専門家向けの文章ということになると、少し難解な専門用語も使うようになるだろうし、一般人向けではわかりやすい用語を多く用いることになります。このイメージがはっきりすることで、より翻訳家も作業がしやすくなります。
丸投げはダメ
原文の日本語を丸投げするという態度ではいけません。自身でもある程度依頼内容に関する知識と専門用語を知っておくことで、具体的なイメージを翻訳家に伝えやすくなります。
ココナラで翻訳依頼まとめ
いかがでしたでしょうか?
ココナラを使うだけでは「通訳って、結局、その人次第」なんですが、自分にマッチングする翻訳家を自力で探すことができるというのは非常に画期的なサービスだと感じました。
ココナラに限らず、良い翻訳家にめぐり合うためには、日本の「お客様は神様です」のスタンスではうまくいきません。依頼者と出品者は対等な気持ちで、お互いに思いやりを持ってプロジェクトを進めることが大切だと感じました。