中国では近年、金融犯罪やマネーローンダリングなどの事件が多発しているのと同時にモバイル決済サービスが急速に普及しているため、当局による銀行口座の開設に対する規制が強化されているようです。
2017年になり中国の居住証を持たない外国人は原則として銀行口座を開設できなくなったという噂もささやかれる中、ダメもとで上海出張中に銀行口座を開設しに行ってきました。
結論:意外にあっさり開設できました。
中国で銀行口座を開設したかった理由
銀行口座開設の理由は、中国のモバイル決済(WeChatPay・Alipay)を体験してみたい、ただそれだけです。
私は基本的に出張ベースで中国を訪問しているため、中国における収入も納税の義務も無く、中国で銀行口座を開設する必要性がありませんでした。
ただ、中国に滞在し周りを見渡すとWeChatPay(微信支付)やAlipay(支付宝)が急速に普及しており、非常に便利そうなので体験してみたかったのですが、中国の銀行口座がなければ利用できないと知り銀行口座開設にチャレンジしてみました。
2018年1月から銀行口座が無くても、クレジットカードでモバイル決済が体験できるようになりました。
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口座を開設した銀行名と支店
中国工商銀行の上海市静安区にある支店でチャレンジしました。
工商銀行を選んだ理由は、滞在しているホテルに近かったから、ただそれだけです。
口座開設に必要だったもの
パスポート
中国SIMの携帯電話
口座開設までの流れ
銀行の入口にて
まず、銀行の入口に立っていた保安係に話かけます。
「我要开户」(口座を開設したい)
すると、保安係は奥の方に並んでいる機械を指差しました。
どうやら、「自助发卡机」と呼ばれる機械で、中国の身分証があれば窓口に並ばなくてもセルフで銀行口座を開設できる機械のようです。
「外国人也可以用吗?」(外国人でも使えますか?)
と問いかけると、保安係は首を振って窓口に行くよう促されました。
窓口にて手続き
窓口の女性行員に「我要开户」(口座を開設したい)と伝え、パスポートを渡し、中国携帯番号を伝えます。
窓口の女性行員はパスポートの情報を見ながら端末に入力し始めました。
本人確認
しばらくするとスマホにSMSで認証番号が届きました。
銀行窓口の端末に接続されたキーパッドにSMSで受け取った4桁の認証番号を打ち込みます。
暗証番号を設定
続けて、行員から暗証番号6桁を入力するように促されます。
端末に接続された機械に6桁の暗証番号を2度打ち込みます。
意外にあっさり口座開設
所要時間約30分程度で工商銀行の口座が開設できました。
手続書類の写し、キャッシュカード、通帳、密码器
手続き内容を確認してみた
キャッシュカード番号、携帯電話番号、パスポート番号が記されています。
口座分類はⅠ類、2017年4月12日に開設
特に何も言わなかったのですが、ネットバンキングの機能は開通してあります。
住所を記入する欄は宿泊しているホテルで良いと言われました。
まとめ
中国駐在員からも、出張者の銀行口座の開設は非常に難しいと聞いていましたが、ダメもとでチャレンジしたところ、意外にあっさり開設できました。もしかしたら、たまたま運が良かっただけかもしれません。
銀行口座の開設は、犯罪行為ではないので、もし中国出張中に時間・体力・精神力があるならば、銀行へ出向いて口座開設にチャレンジしてみるのも面白いと思います。
追記
現在、中国当局はマネーロンダリングなどの犯罪防止対策を強化し始めたため、中国非居住者が銀行口座を開設することが格段に難しくなっています。
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