2023年7月、グローバルWiFiの「超高速5Gプラン」の提供エリアに中国大陸も追加されました。
グローバルWiFiは利用者数No.1の海外WiFiレンタルサービスで、他社と比べ、受渡し可能な空港数が多い、料金プランが豊富、利用できる国や地域が多いなどが魅力です。
そこで今回は、グローバルWiFiの新料金プラン「5G超高速中国WiFi無制限」の実力検証も兼ねて、実際にレンタルして訪中してみました。
これから中国へ行く人は是非参考にしてください。
グローバルWiFi「中国5Gプラン」の実力は?
5Gとは、「超高速・大容量」「超低遅延」「多数同時接続」を実現する新しい通信規格のことです。グローバルWiFiの中国5G超高速通信が、実際現地でどのくらいのパフォーマンスを発揮するのかは気になるところです。
公式サイトには5Gプランは下り最大2.5Gbpsの超高速通信!(※ベストエフォート方式による提供のため、実際の通信速度は通信環境やネットワークの混雑状況に応じて変化します。)と謳っていますが、実際はどうなのでしょうか。
気になる5Gプランの速度を測ってみた
実際にグローバルWiFiの中国5Gを使って、中国上海から日本のサーバーにアクセスする通信速度を計測してみました。
WiFi端末の画面には「5G」と表示されていましたが、日本のサーバーへのアクセス速度は下り約40Mbpsという結果でした。
2.5Gbps(2500Mbps)にははるかに及ばない通信速度でしたが、2022年に中国情報通信研究院が発表した「全国モバイルネットワーク品質モニタリング報告書」によると、中国全国の5Gネットワークの平均速度は「下り334.98Mbps、上り70.21Mbps」と報告されているので、中国においてはそもそも最大2.5Gbpsというパフォーマンスは期待できないのかもしれません。
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5Gの通信速度に「速い」「遅い」がある理由は?--人民網日本語版--人民日報
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下り40Mbpsはどのくらいの速さ?
では今回計測された「下り40Mbps」とはどの程度の通信パフォーマンスなのでしょうか?
一般的に、動画閲覧に必要な速度は、40Mbpsであれば充分余裕があると言われています。Googleによれば、Youtube最高4K画質の動画閲覧に必要な速度は20Mbps以上が推奨となっているので、40Mbpsあれば十分快適に視聴することができる通信速度です。
ホテルWiFiの速度よりは高速
今回同時に、宿泊先である上海のホテルのWiFi速度との比較もしてみました。
グローバルWiFiの中国5Gプランはホテルの3倍の速さという結果でした。
中国特別回線で気づいたこと
中国では、”金盾(グレートファイヤーウォール)”という、中国政府が中国国内のインターネット上の発言や情報を監視するシステムによって、メディアのアクセスが制限されており、TwitterやFacebook、LINEなどのSNSへのアクセスが出来ません。
グローバルWiFiの「中国特別回線」は、従来のVPNとは違う新しい通信技術を採用し、中国のネット規制を回避して一部規制されているアプリやSNSを利用可能にします。
実際に特別回線によって、中国でどのインターネットサービスがアクセス可能になるのか調査してみました。
利用可能だったサービス
Facebook、Instagram、LINE、X(旧Twitter)、Youtube、Googlemap、Google、Gmail、Yahoo、AmazonPrime*、Netflix*(*は日本の一部コンテンツは視聴不可)
利用できなかったサービス
Hulu、U-NEXT、Lemino、FOD、Abema、Tver、DAZN
YouTubeの広告が香港になる
グローバルWiFiの中国5GでYouTubeを視聴すると、流れる広告がすべて繁体字に変化しました。
また、Netflixの作品名も繁体字に変化しました。
これらの結果から推測すると、どうやらグローバルWiFiの中国5Gは、香港のクラウドSIM回線を利用しているようです。そのため、中国本土での5G通信速度が低下、日本の動画サービスが視聴できない、などといった現象が起こるのではないかと思われます。
グローバルWiFi「中国5Gプラン」まとめ
今回、10日間の中国出張でグローバルWiFiの中国5Gを使ってみていちばん感じたポイントは1日3000円を超える料金です。
現在、日本の大手携帯キャリア(Docomo、Au、Softbank)は定額2,980円/日で海外ローミング使い放題プランを提供しており、楽天モバイルやAhamoも条件付きながら、さらに安価な海外ローミングプランを提供しているため、グローバルWiFiの中国5Gを使うより携帯キャリアの海外ローミングの方がお得に利用できるのです。
ただし、複数人でシェアする使い方ならば、ひとり当たりの費用は抑えられるため、グローバルWiFiの中国5Gも選択肢となりえます。
グローバルWiFiの申し込みは簡単
申し込みはとても簡単
グローバルWiFi公式サイトで事前に申し込みを済ませてからの渡航をお勧めします。すべての海外旅行に通じることですが、スムーズな渡航をするためには”事前準備”が重要です。
まずは渡航先の国で「中国」を選びます。
渡航日程欄に「出発日」と「帰国日」を入力します。
プランの選択をします。
中国向けは全部で13プランありますが、今回は検証のため「中国5G」プランを選択しました
次に、受取返却方法を選択します。
受取返却のできる空港数が他社より圧倒的に多いのがグローバルWiFiの強みです。今回は成田空港での受取返却を選びました
料金の詳細が表示されます。
手数料や割引が反映された合計料金が表示されるので、安心して申し込みができます。事前申し込みを済ませておけば、早割料金で割引が適用されます
中国向けレンタルWiFiの料金プランについて
グローバルWiFiの中国向けプランは全部で13あります。
5Gプランの料金は「通常3,270円/日→ 早割3,070円/日」で、通信量は「無制限」で「中国特別回線」を利用できるプランになります。
1日¥3000超という料金は決して安くはありません。当然、滞在日数が長くなるとトータル料金も増加します。個人旅行用よりもレンタルWiFiが会社の出張経費として認められるビジネス出張向けのプランだと言えそうです。
選べる機器の受け取り方法
「空港受取」「宅配便受取」「セブンイレブン受取」から選ぶことができ、いずれも¥550の手数料がかかります。
内容 |
申込み期限 |
手数料 |
|
空港受取 |
国内19空港、35ヶ所のカウンターで受取返却可能 |
3日前~当日 |
¥550 |
宅配便 |
出発日の前日までにご指定の住所へお届け |
2日前15時まで |
¥550 |
セブンイレブン |
受取のみで返却はできない |
5日前15時まで |
¥550 |
現在、中国に就航しているほとんどの空港に受取カウンターがあるので、機器のレンタルは「空港受取」をお勧めします。
今回は成田空港からの出発だったので、機器のレンタルは「空港受取」を選択しました。
指定された場所のロッカーでQRコードをかざすとドアが開くのでレンタルWiFi一式を取り出します。
必ず出国する前に受け取りましょう。
空港での受取方法
空港の指定されたWiFiレンタルカウンターに向かいます
成田空港には受取専用ロッカーがあります
事前にLINEで受取ロッカー用のQRコードが届きます
QRコードをスキャンするとロッカーが開きます
WIFIの接続方法
WiFi端末の中心にある丸いボタンを押すと電源が入ります
モニターに表示されたWiFiの名称を選択してパスワードを入力するだけで簡単に接続できます。
持ち運び
グローバルWiFiのレンタルセットはコンパクトなポーチに入っています。
WiFi端末のスペック
- 151.5mm(H)×68mm(W)×14.3mm(D)
- 重量:194g
- バッテリー容量:5,400mAh
- バッテリー使用時間:最大 11時間
- コネクタタイプ:Type-C
WiFi端末の電池持ち
- バッテリー容量:5,400mAh
- バッテリー使用時間:最大 11時間
同時接続
端末の取説には同時接続台数16台まで可能となっていますが、同時接続が3台を超えるとWiFi端末の画面に表示されます。
空港でWiFiを返却する
日本に無事入国できた安堵感から、うっかり返却し忘れて電車に乗らないように気をつけましょう。