インターネットが厳しく管理されている中国大陸への出張や旅行時に、スマホやタブレットでインターネットにつなぐ方法はいくつかありますが、渡航期間が短期の場合はVPN付きの海外ポケットWiFiをレンタルして行くのが一番便利で簡単です。
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VPN付きレンタルWiFiを探そう
ご存知の通り、中国大陸では当局によるネット監視が強化されているため、Google系のサービスや、Instagram、Twitter、LINE などの SNS はネット規制により遮断されています。
これはグレートファイアウォール(金盾・GFW)と呼ばれるもので、中国国外の情報を自由に閲覧できないよう常時ネットの検閲を行なっています。
※中国のネット規制を回避するVPNのイメージ
2017年にサイバーセキュリティー法が成立・施行されてから現在に至るまで、中国国外のネットサービスに対する規制が相当厳しくなっていますが、このネット規制を回避できるのがVPNと呼ばれる接続方法です。
以上の理由により、中国渡航時に海外旅行向けモバイルWiFiレンタルサービスを利用する場合は、「ネット規制を回避できるプラン」の有無も大変重要になります。
そこで本記事では、1年の半分を中国で過ごしている長期出張者の筆者が、実際に利用したことのある中国向けVPN付きモバイルWiFiレンタルサービスについて、コスパやスペック、オプション、使い勝手などを徹底的に比較してみました。
中国向けVPN付レンタルWiFi3社
私が実際に利用したことのある「中国のネット規制を回避できるVPNプラン」があるレンタルWiFiは3社について、それぞれの料金やスペック、使い勝手などを徹底的に比較してみました。
グローバルWiFi |
グローバルWiFiの特徴 |
イモトのWiFi |
イモトのWiFiの特徴 |
Wi-Ho! |
Wi-Ho!の特徴 |
VPN付レンタルWiFi選びのポイント
レンタルにかかる費用は基本料金のほかに渡航期間、受取返却方法、オプション、割引キャンペーンや早割などの条件によって大きく変わってきます。
下記の利用条件を参考に、一度すべてのサイトでトータル費用を試算してみましょう。
WiFiのレンタル方法について
モバイルWiFiのレンタル方法は2つ「空港での受取返却」か「宅配便での受取返却」です。
受取返却可能な空港数が圧倒的に多いのはグローバルWiFiです。
受取返却可能な空港 | |
グローバル | 羽田・成田・新千歳・中部・関西・福岡・旭川・仙台・新潟・小松・伊丹・静岡・北九州・大分・宮崎・鹿児島・那覇・宮古島 |
イモト | 羽田・成田・新千歳・中部・関西・福岡 |
Wi-Ho! | 羽田・成田・新千歳・中部・関西・福岡・松山 |
もしあなたが上記サービス対象の地方空港から渡航するならばグローバルWiFiから検討することをお勧めします。
WiFi通信方法は4G?3G?
通信方法は4Gを選びましょう!
3Gのほうが4Gよりも料金プランが200~300円/日ほど安い傾向にありますが、一般的に4Gの通信速度は3Gの20倍早いと言われています。
3Gの通信速度は、日本でスマホ動画を見すぎて通信制限にかかったときの通信速度をイメージしてみてください。
中国はすでに5Gサービスも始まっているので、4Gを選択しましょう。
WiFi通信容量はどのくらいが最適?
いちばん悩ましいのが通信容量をどのプランにするのかです。
予算に余裕があるならばデータ容量を気にせず使える「無制限プラン」のあるグローバルWiFiかWi-Ho!を選びましょう。
利用する通信量については個人差が大きいと思います。各社のサイトにわかりやすい目安の表があるので参考にしましょう。
とは言え、はじめての中国出張で、どのくらいの通信量を使うのか全く想像できないという方は、あとから現地でチャージができるイモトのWiFiをオススメします。
中国でチャージできる「イモチャージ」
イモトのWiFiでは、事前のお申込みは一切不要で、誰でも気軽にデータのチャージができます。データを使いすぎてしまった場合でもデータ500MB当たり500円でチャージできます。
レンタルのコスパをオンラインで調べよう
受取返却方法・通信方法・容量がある程度決まったら、各社ともオンラインで簡単に見積もりが可能なので、一度すべてのサービスでトータル費用を試算してみましょう。
2泊3日の中国出張を想定し、3社の中国VPNプランでレンタルした場合の料金を算出してみました。
グローバルWiFi
レンタル費 | 受渡費用 | 総額 | |
中国4G高速/無制限 | 2,470円/日 | 550円 | 7,960円 |
中国4G高速/1.1G | 1,970円/日 | 550円 | 6,460円 |
中国4G高速/600M | 1,770円/日 | 550円 | 5,860円 |
中国4G高速/300M | 1,570円/日 | 550円 | 5,260円 |
イモトのWiFi
レンタル費 | 受渡費用 | 総額 | |
中国4G高速/無制限 | 2,280円/日 | 550円 | 7,390円 |
中国4G高速/1G | 1,780円/日 | 550円 | 5,890円 |
中国4G高速/500M | 1,480円/日 | 550円 | 4,990円 |
Wi-Ho!
レンタル費 | 受渡費用 | 総額 | |
中国4G高速/無制限 | 2,080円/日 | 550円 | 6,790円 |
中国4G高速/1G | 1,480円/日 | 550円 | 4,990円 |
中国4G高速/500M | 1,280円/日 | 550円 | 4,390円 |
中国4G高速/300M | 980円/日 | 550円 | 3,490円 |
3社のコスパ比較
上記3社の価格表を比較すると、Wi-Ho!のレンタル費用が一番安いということがわかります。ただし、トータルコストは早期割引・長期割引・受取返却方法・オプション・保険加入の有無などによって大きく異なります。
早割・キャンペーンの有無も調べよう
各社の割引キャンペーンは必ずチェック!
私が毎回レンタルWiFiのコスト比較するとき感じるのは、早期予約割引や期間限定で行われるキャンペーン割引の影響がかなり大きいことです。
オンライン見積で比較しよう
香港・マカオ・台湾も渡航する場合
同じ中華圏ですが中国大陸・香港・マカオ・台湾は通信キャリアが異なります。なので、各エリアごとでそれぞれ通信可能なモバイルWiFiをレンタルする必要があります。
この記事で紹介した3社はいずれも一律料金で利用できる「アジア周遊プラン」があるのでお勧めです。
現地空港受取できるWiFi
意外によく聞くのが、香港にも行く予定だったのに、うっかり日本で中国向けのモバイルWiFiしかレンタルしてこなかったというケースです。
そんな時は現地に到着してからでも受取可能なサービスを検討してみましょう。
現地空港で即日レンタルWiFi
AI自動翻訳機のオプション
最近のAI翻訳技術の進化は目まぐるしく、瞬時に翻訳されスムーズな会話が可能な翻訳機が続々と登場しており、中国旅行や中国出張で大変重宝するアイテムのひとつです。
WiFiとオプションでレンタルできるAI自動翻訳機の種類と価格について比較しました。
グローバルWiFi | イモトのWiFi | Wi-Ho! | |
ポケトークS | 1000円/日 | ー | 880円/日 |
ポケトークW | 800円/日 | 500円/日 | ー |
イリー | 400円/日 | ー | ー |
ez:commu | ー | ー | 550円/日 |
PERARK | ー | ー | 330円/日 |
オプションの価格もキャンペーンにより変動することがあるので、一度、各サイトをチェックすることをオススメします。
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長期渡航におすすめのレンタルWiFi
長期出張・短期留学・ワーキングホリデーなどで、中国に30日間の渡航をする場合のプランを比較してみました。
30日レンタルプラン | 4G/LTE | 3G |
グローバルWiFi | ー | 15,000円 |
イモトのWiFi | 23,000円 | 14,200円 |
Wi-Ho! | ー | ー |
長期プランならイモト
イモトのWiFiは30日以上の渡航をする場合、お得にお得な割引が適用されます。
出張頻度が多い場合のレンタルWiFi
中国出張の頻度が多い方の場合は、日本国内でも海外でもハイブリッドに使えるBBN WiFi を1台契約しておく方が経費削減に役立つかもしれません。
このような方にオススメ
- 月イチぐらいの頻度で海外出張がある
- 複数の国と地域への出張がある
- 日本でも外出時にWiFiを使いたい
日本滞在時はクラウドWiFiでドコモ、au、ソフトバンクの最適なネットワークに自動接続させて定額3,250円〜で使い放題です。
海外滞在時は手続き不要で、端末をもっていくだけでそのまま世界135の国や地域でWiFiとして利用できます。費用は海外で実際に使用した日数のみ定額料金に加算されます。
中国での通信に関しては、提供時からVPNに接続した状態なので別途手続きや設定の必要はありません。
VPN付きレンタルWiFiのまとめ
私が実際に利用したことのある中国向けレンタルWiFi3社についてまとめました。
グローバルWifi
グローバルWiFi最大の特徴は受取・返却できる空港が豊富という点です。
国内の各主要空港はもちろん、現時点で16空港で受け取り返却可能となっています。
特に他社で受け渡しサービスの無い、旭川・仙台・新潟・小松・伊丹・静岡・北九州・大分・宮崎・鹿児島・那覇・宮古島の地方空港を利用する場合は非常に有力な選択条件になります。
必ずプランで「中国特別回線」を選ぼう
イモトのWiFi
テレビCMでもおなじみのイモトのWiFiですが「中国プレミアム回線プラン」を選択すれば、日本の空港でレンタルしたら中国に着いたらスマホやタブレットにパスワードを入れて繋ぐだけで、日本と同じように中国でも自由にネットが使えるようになります。
必ず「中国プレミアム回線」を選ぼう
ワイホー(Wi-Ho!)
Wi-Ho!の「中国VPN」オプションを利用すれば、日本の空港で借りて中国に着いたらスマホやタブレットにパスワードを入れて繋ぐだけで、日本と同じように中国でも自由にネットが使えるようになります。
必ずオプションで「中国VPN」を選ぼう
いかがでしたでしょうか?
1週間以内の”短期”の中国出張&中国旅行中、現地でも日本と同じ感覚でサクサク通信ができるVPN付きのレンタルWifiサービスは必須アイテムです。
また、出張中にWeChatPay(微信支付)やAlipay(支付宝)などのモバイル決済にチャレンジしたいのならば、コンビニのレジでもネットに繋がっていなければ支払えないのでレンタルWifiは必要不可欠です。
中国長期出張者や中国駐在員の場合は、別途VPNサービスを契約することもオススメします。
リアルタイムでレンタルWiFiやVPNの接続状況を知りたいので、もしよろしければコメント欄に各サービスを利用してみた実体験などを書いていただけると嬉しいです!