中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案への抗議をきっかけにデモが続く香港ですが、香港国際空港ではデモ参加者が座り込みを行ない出発便の多くが欠航し、深夜には空港の外で警察と参加者が衝突するなど、状況はかなり深刻になっています。
本記事は、私が2019年8月初旬に、仕事で香港から深センに移動する際、想定外だった香港全域のストライキに遭遇し交通機関が大幅に乱れた中、何とか滴滴出行DiDiのダブルナンバー車を利用して深センに移動した内容を記事にしました。
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8月4日 銅鑼湾で香港デモに遭遇
2019年8月4日(日)の夜に香港に住む友人と銅鑼湾で食事をした後、外に出るとSOGOの前でデモ隊に遭遇しました。
困った…夕飯食べて外出たら香港SOGOの前で思わぬ形でデモ隊に遭遇…今日はココではやらないって聞いてたから来たのに…ゲリラ的に集結してるのかな?さてこれからどうやってお家に帰ろうか… pic.twitter.com/DUJlRhb5zb
— 中華ライフハック🙏 (@clifehack) August 4, 2019
友人から聞いていた情報では、デモ活動する場所は事前に告知されており、該当エリア以外の治安は問題ないと聞いていたので、まさかのデモ隊遭遇には正直驚きました。
タクシーで尖沙咀のホテルに帰る予定でしたが周辺の交通はマヒしていたので、仕方なく一旦マッサージ店に避難しました。
マッサージが終わり約1時間半後に再び外に出てみると、何らかの衝突があったような形跡もチラホラ、催涙弾の残り香で目が痛いです。
生まれて初めて催涙ガスの味を覚えた2019年夏… pic.twitter.com/Npv0wzyLSQ
— 中華ライフハック🙏 (@clifehack) August 5, 2019
デモ隊の姿はまばらで一見収束したように見えましたが、道路は封鎖されたままだったので、仕方なく地下鉄で尖沙咀のホテルに帰りました。
8月5日 香港全域ストライキに直面
翌8月5日(月)は、深センの海上世界付近で仕事のアポイントがあり、当初は尖沙咀から地下鉄もしくは高鉄で深センへの移動を考えていたのですが、香港全域でストライキが実施され、公共交通機関の正常運行が見込まれない緊急事態に直面してしまいました。
電車は運休にはなっていないもののデモ隊が電車の進行を妨害しているという情報もありました。
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香港デモ隊が大規模スト試み、駅・空港がまひ状態に 写真9枚 国際ニュース:AFPBB News
【8月5日 AFP】中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案への抗議をきっかけにデ ...
幸いにも道路の封鎖は無さそうで、電車より車での移動の方が無難そうだったので、香港から深センへ滴滴出行DiDiのダブルナンバー車で移動してみました。
香港から深センへ滴滴出行DiDiのダブルナンバー車で移動
以前、深センから香港へ滴滴出行DiDiのダブルナンバー車で移動しましたが、逆のルート(香港から深セン)は初めて利用します。
ルートは、香港尖沙咀の「華麗酒店」から深センの「海上世界」までです。
ポイント
粤港のダブルナンバー車両とは、その名の通り香港と中国両方のナンバーを持ち、往き来できる車両です。(黄色が香港、黒色が中国)
ダブルナンバー車を呼ぶには中国版の滴滴出行DiDiアプリが必要です。
中国上海などの大都市では「滴滴出行-DiDi」などの配車アプリが普及して以降、繁華街などで空車のタク ...
日本人が中国で配車アプリ「滴滴出行」を利用する方法
ダブルナンバー車で移動すれば、香港と中国のイミグレーションを車に乗ったまま効率よく通過できます。他の交通手段に比べ料金は割高なのですが、VIPのアテンドや手荷物が多い場合などに重宝します。
ダブルナンバー車を呼ぶ方法
滴滴出行DiDiアプリを起動したら配車する車の種類で「礼橙专车」を選びます。
パネル上部にある「粤港车」を押し、乗車位置を設定します。
続いて目的地を設定します。
ポイント
ダブルナンバー車で香港に行ける乗車可能エリアは「深圳」「東莞」「恵州」のみで、料金も各エリアによって変わります。
目的地を設定したら予約時間と通過するイミグレ(口岸)を設定します。
ポイント
- ダブルナンバー車両は最低30分前に予約する必要があります
- 車両は6人乗りのワンボックスカー限定です
- 選択できるイミグレは「深圳湾」と「皇岗」です。
- 目的地に近いイミグレを選びましょう。
- 分からなければ「不限口岸」でも可能です。
以上でダブルナンバー車両の予約は完了です。
注意ポイント
乗車する前にあらかじめ「中国出境カード」と「香港入境カード」の記入は済ませておきましょう。
ダブルナンバーで深センへ出発
予約時間になるとホテルの前にダブルナンバー車が待っていました。
運転手は香港人、車両はトヨタのアルファードの右ハンドルで乗り心地は最高です。中国の「礼橙专车」運転手はフォーマルな服装ですが、香港の運転手はカジュアルなTシャツでした。
車は香港市内を「深圳湾口岸」に向かって走行します。
「深圳湾口岸」に到着したら、まず香港を出国、車に乗車したまま出国できます。
香港を出国したら次は中国へ入国します。
中国への入国は一旦下車して徒歩で出国ゲートに向かいます。
出国ゲートでは「外国人」の矢印に向かって進みます。
パスポートと中国入境カードを持ってイミグレの列に並びます。
イミグレの建物を出ると、そこは深センです。
駐車場で乗ってきたダブルナンバー車を探します。
再び乗車したらダブルナンバー車は深セン市内を目的地に向かって進みます。
無事、目的地の「海上世界」に到着しました。
11:45出発〜13:25到着、所要時間は100分でした。
配車金額は?支払い方法は?
行程が終了すると精算画面に切替ります。残念ながら国際クレジットカードでの支払いには選択肢に出てきません。
料金は888元(約14,000円)
WeChatPay(微信支付)を選択したところ、登録したクレジットカードで支払うことができました。
支払いで選択できるのは以下の5サービス
- 微信支付(WeChatPay)
- 一網通銀行カード(招商銀行決済)
- 支付宝(Alipay)
- QQ銭包
- 滴滴支付
まとめ
いかがでしたでしょうか?
以上が、予想外の香港デモに遭遇し、滴滴出行DiDiのダブルナンバー車で香港から深センへ移動した記録です。
今回は緊急事態のため一人で乗車して888元(約14,000円)、所要時間は100分でした。
一人では決してコスパが良いとは言えませんが、私の知る限り、他のダブルナンバー車両サービスと比べてほぼ同等の価格帯なので、個人的にはビジネス用途で使い慣れた滴滴出行DiDiを使ってダブルナンバー車両を手配するのはありだと思います。
また、深セン以外に、工場の多い東莞・恵州との往来も可能なので、VIPの工場視察で車をチャーターしたい場合に重宝するでしょう。
⬇︎深センから香港へ滴滴出行DiDiを使って移動
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【深セン→香港】滴滴出行DiDiでダブルナンバー車を呼んでみた
粤港のダブルナンバー車両ってご存知でしょうか?その名の通り、香港と中国ふたつのナンバーを持ち、往き来 ...
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