このガイドラインをご存知でしょうか?
中国では、アリペイ(支付宝)やWeChatPay(微信支付)といったモバイル電子決済の普及により、キャッシュレス化が急速に進んでいる一方で、訪中外国人にとって中国のモバイル決済アプリは海外クレジットカードとひもづけにくい、限度額を超えると支払いができないことや利用の際にトラブルが多いなどという問題が指摘されてきました。
これら訪中外国人の不便を解消すべく、2024年3月、中国支付清算協会(Payment & Clearing Association of China)が「外籍来华人员支付指南(訪中外国人向け中国決済サービスガイドライン)」を発表、さらに在日本中国総領事館が日本語に翻訳した日本語版も公表されています。
今回は、この全17ページある「訪中外国人向け中国決済サービスガイドライン」について、実際に中国でその通りに使えるのかなど検証してみました。
これから中国へ旅行や出張に行く方は、ぜひ参考にしてみてください。
01ページ:はじめに
「このガイドラインは、皆様がモバイル決済、銀行カード、現金など、さまざまな決済サービスをご利用する際のアクセス方法とご利用の流れについて説明します」と書かれています。
02ページ:目次
目次は「銀行カード」「モバイル決済」「現金」「口座」「デジタル人民元」
03ページ:銀行カード
ここでは「銀行カード」と翻訳されていますが、クレジットカードの支払いについて記載されています。
中国国内で発行された「銀聯カード」なら、多くの場所で利用できます。
VISA、Master、JCBなどについては、空港や一部のホテル、レストランなどでしか利用できません
04-06ページ:モバイル決済(支付宝 Alipay)
ここに書かれている通り、Alipayが最も簡単に利用できるモバイル決済です。
↓当サイトでも詳しく解説しています
07-09ページ:モバイル決済(微信支付 WeChatPay)
WeChatPayも有効なモバイル決済手段ですが、利用前に実名認証しなければならない点がAlipayと異なります。
一方で、WeChatPayでは、Amexのカードが利用できるという利点があります。
↓当サイトでも詳しく解説しています
複数のモバイル決済手段を準備しておくことをおすすめします。
10-12ページ:モバイル決済(銀聯 UnionPay)
このモバイル決済は、銀聯(UnionPay)カードでしか利用できません
13ページ:旅行通(ツアーカード)決済
UnionPayアプリだけでなく、AlipayとWeChatアプリからでも利用できます。
↓当サイトでも詳しく解説しています
複数のモバイル決済手段を準備しておくことをおすすめします。
14ページ:電子マネー決済
日本の「BOC(Japan)」の電子マネーならば、そのまま中国でも利用出来るようです。
Bank of China(中国銀行)の電子マネーのようですが、日本で使えるのかは不明です
15ページ:現金
クレジットカードを使って銀行のATMで人民元の現金を引き出す方法は、空港の両替所などよりもお得です。
一部店舗では現金支払いが拒否されるケースもあるので注意が必要です
↓当サイトでも詳しく解説しています
16ページ:口座
現在、外国人の口座開設が厳しくなり、パスポートだけでなく、居留証、労働許可証、納税証明、マイナンバーなどが必要という情報があります。
中国の銀行口座開設については、銀行の支店や窓口の担当者によって対応が異なるため、正確な開設条件は不明です
17ページ:デジタル人民元 E-CNY
デジタル人民元については、中国の銀行口座がなければ利用できません。